イラン最高指導者ハメネイ師、「銃を突きつけて対話迫る」と米国を批判
テヘラン(CNN) 核開発問題などでイランに対する国際社会からの圧力が高まる中、同国の最高指導者ハメネイ師は7日、米国がイラン政府に「銃を突きつけて」、直接対話を迫っているとして、米国の対応を批判した。
「米国の新政権は過去の政権と同様に、両国間の対話の問題を持ち出しては『次にボールを返すのはイランの側だ』と言っている。だがボールは米国の側にある」と、ハメネイ師はイランのメヘル通信に対して述べた。
バイデン米副大統領は2日、米政府にはイランと直接協議を行う用意があると発言。その一方で米政府は6日、対イラン経済制裁の強化を発表していた。
ハメネイ師はメヘル通信に対し「はっきり言って、米国はイランの頭に銃を突きつけて、対話に加わることを期待している。だがイランはそうしたことにおびえたりしない」と述べ、圧力には屈しないとの姿勢を示した。
経済制裁などの圧力を用いて交渉の場にイランを引き出そうとする米国のやり方にハメネイ師が反発する一方で、イラン政府は交渉を完全に否定しているわけではない。
国連安保理の常任理事国にドイツを加えた6カ国を介して行われているイランとの核協議はこの数カ月、進んでおらず、オバマ米政権はイランに対する外交的アプローチの変更を迫られている。