インドでヒンズー教の祭典中に事故 30人死亡、30人負傷
(CNN) 世界最大の宗教行事といわれるヒンズー教の祭典「クンブメラ」が行われているインド北部アラハバートの鉄道駅で10日、信者らが押し合いになって倒れるなどし、鉄道当局によれば、30人が死亡し、30人が負傷した。駅は当時、行事に参加するためガンジス河岸へ向かう数千万人のヒンズー教巡礼者で混雑していた。
鉄道当局の広報担当者によると、事故は10日午後7時ごろ、今年のクンブメラの会場であるアラハバードの駅の歩道橋から人が落下した後に発生したという。広報担当者は、当時、駅が巡礼者でひどく混雑していたことは認めたが、歩道橋が崩落したとの報道は否定した。
インドのシン首相は、死者が出たことは「大変ショックだ」とし、州当局の捜査を「全面的に支援する」と約束した。
インド北部ウッタルプラデシュ州のアラハバードは、ガンジス川とヤムナ川、さらに神話上の川であるサラスヴァティ川が合流する場所として知られる。ヒンズー教徒の間では、55日間にわたって行われるクンブメラの期間にガンジス、ヤムナ、サラスヴァティの3つの川の合流点で水浴びをすると罪が取り除かれ、身を清められると考えられており、10日は川で水浴びをするために、約4000万人がアラハバードを訪れていた。