バングラデシュ イスラム政党幹部死刑判決で暴動 死者多数

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ダッカ(CNN) バングラデシュの首都ダッカの警察当局は1日、1971年の独立戦争時に殺人や強姦(ごうかん)に関与したとしてイスラム政党幹部が死刑判決を受けたことに反発する暴動や衝突が同日も続き、死亡者は計45人に増えたと発表した。警官5人が含まれる。

ダッカ郊外では少なくとも3人が死亡。先月28日から始まった衝突での負傷が原因で別の5人も死亡した。車両の往来がほぼ途絶えたダッカ市内は1日、概ね平穏な情勢だったが、警官隊との小規模の衝突も発生。不穏な空気が依然漂っている。

大量の警官や民兵が市内に配置されて衝突回避を警戒し、1日の金曜日がイスラム教の休日であることを踏まえ主要なモスク(礼拝所)には機動隊が出動した。野党イスラム協会は3日からの48時間ストライキを宣言しており、騒乱が悪化する恐れもある。また、野党のバングラデシュ民族主義党は警官の発砲による殺害に抗議し、6日に全国規模のスト開始を訴えた。

一連の騒乱では抗議行動の参加者が高速道路や線路を多くの場所で封鎖したため、通行量や鉄道運行に大きな影響が出ている。

今回の暴動や衝突は、裁判所が先月28日、イスラム協会のデルワル・フサイン・サイディ幹部(73)の戦争犯罪を認め絞首刑による死刑判決を下したのがきっかけ。同党支持者らが怒って警官隊と衝突、同日の死者は37人に達していた。

バングラデシュは1971年、インドの支援を受けてパキスタンから独立。この際の戦闘で100万~300万の住民が死亡したとされる。イスラム協会は独立闘争に反対の立場を取っており、サイディ幹部の裁判の背後には政治的思惑があると非難していた。

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