新ローマ法王にベルゴリオ氏、初の南米出身者
信者の前に初めて登場したフランシスコは、これまでの伝統に反して、信者を祝福する前にまず、自分のために祈ってほしいと呼びかけた。ローマ法王庁の広報はこれについて、「慣例に従わない法王に腹を立てる人たちもいるかもしれない」と指摘。新法王がこれまでとは違う独自のやり方を取る意思を示したものと受け止めている。
前ローマ法王のベネディクト16世にはフランシスコ1世自らが電話したという。ベルゴリオ枢機卿は、ベネディクト16世が選ばれた2005年4月のコンクラーベにも出席しており、この時の次点候補だったと伝えられている。
フランシスコ1世は14日夕に枢機卿らとともにシスティーナ礼拝堂でミサに出席し、17日には伝統にのっとって祝福をささげる。19日のミサで正式にローマ法王に就任する予定。国連の潘基文(バン・キムン)事務総長やオバマ米大統領も歓迎の談話を発表した。
バチカンに詳しい専門家は、ベルゴリオ枢機卿がフランシスコの名を選んだことは「大きな驚き」であり、「前例を打ち砕く」ものだと指摘する。この名には「貧困、謙遜、率直さ、カトリック教会の再建」の意味が込められているという。