療養中のマンデラ氏を「政治利用」 南ア与党に非難集中
(CNN) 国営南アフリカ放送協会(SABC)が自宅療養中のネルソン・マンデラ元大統領(94)の映像を放映したことに対し、与党・アフリカ民族会議(ANC)が同氏を政治的に利用しているとの非難が集中した。一方、ANCは、マンデラ氏が十分な看護を受けており心配することはないと反論している。
映像では、ANC幹部らがヨハネスブルクのマンデラ氏宅を訪ね、同氏を囲んで談笑したり写真を撮ったりする様子が紹介された。マンデラ氏本人はほとんど身動きせず、無表情のままいずに座っている。
孫が撮る写真のフラッシュに目を閉じ、口を結ぶ場面もあった。同氏は投獄中に強制された採石場での労働で目を痛め、フラッシュ撮影を避けてきた。
ズマ大統領が「マンデラ氏の健康状態は良好」と発表する一方、映像では正反対の姿がさらされたことに対し、国民から怒りの声が上がった。
ヨハネスブルクのラジオ司会者は、ツイッターに「マディバ(マンデラ氏の愛称)の映像を見るのはつらかった。あの場でフラッシュをたいたばか者はだれだ」と書き込んだ。