ロシアが米外交官を「スパイ活動」で拘束、退去命令
モスクワ(CNN) ロシア当局は15日までに、モスクワに駐在する米外交官が「スパイ活動」に従事していたとして一時拘束した後、国外退去を命じたと明らかにした。
拘束されたのは、モスクワにある米大使館のライアン・フォグル3等書記官で、13日から14日にかけて。ロシア外務省の声明によれば、ロシアの情報要員を米国側に誘い込もうとしていた。同省は「冷戦時代を思わせる挑発的行為」と非難した。
ロシア連邦保安局(FSB)は、路上で取り押さえられたとみられるフォグル書記官の姿などの写真を公開した。所持品とされる写真にはウィッグ2つとナイフ、サングラス2つ、地図、方位磁石、大量のユーロ高額紙幣などが映っている。誘いをかけた相手への説明書類も持っていたという。
ロシア外務省はマクフォール米大使を呼んで説明を求めたとしている。米大使館は14日の時点でコメントを出してない。
米国とロシアの間では近年も互いのスパイを巡る非難の応酬がみられ、2010年にはウィーンでロシア側の工作員10人と米国側の4人の「スパイ交換」が行われた。