13歳少女に手錠かけて引き回し? 中国共産党地方幹部ら停職処分
香港(CNN) 中国南西部の貴州省で、市の助役の車にうっかり水をこぼした13歳の少女が手錠をかけられて市内を引き回されたと告発する投稿がインターネットに掲載された。これを受けて当局は共産党幹部ら2人を停職処分とし、事実関係の調査に乗り出した。
国営新華社通信の29日の報道によると、停職処分となったのは市の共産党幹部と地元警察官の2人。27日に当局者や警察官で構成する調査委員会が設置され、調べを進めている。
発端となったのは、中国の短文投稿サイト微博(ウェイボー)に4月6日に掲載された投稿だった。この投稿によれば、助役の乗った車にうっかり水をこぼした13歳の少女が、手錠をかけられて市内の通りを約20分にわたって連れ回されたという。助役は少女と物理的に争い、少女は12時間にわたって拘束されたと伝えられている。
微博で最初にこの問題を告発したとみられるユーザーのアカウントは既に存在していない。しかし投稿は中国国内のソーシャルメディアに引用されて瞬く間に広がり、当局を非難するコメントが殺到した。
地元のニュースサイトによると、停職処分を受けた共産党幹部は、少女が市内を引き回されたという情報は事実ではないと主張。少女が家族と共に助役を殴ったり蹴ったりしたため、手錠をかけて警察の車両に乗せたと話しているという。
人民日報のウェブサイトが掲載した捜査報告書には、少女は現場から約20メートル離れた車両に連行されたと記されている。