欧州中部で洪水、チェコで7人死亡
洪水や河川氾濫の影響は、ドナウ川などの河川を利用する物資の輸送や農業、発電、観光など幅広い分野に及んでいる。
チェコでは西部のボヘミア地域に非常事態が宣言された。消防当局によると、洪水の影響で家屋が倒壊して2人が死亡したほか、倒木の下敷きになったり感電したりして、計7人が死亡した。
ボヘミア北部ではまだ危険な状況が続き、これまでに1万人が避難、停電も発生している。首都プラハでも、河川の増水を警戒して堤防を積み上げるなどの対策が講じられた。
交通機関にも影響が出ており、プラハの地下鉄は複数の駅を封鎖した。ただ、大きな被害を出した2002年の洪水を教訓として設置された堤防のおかげで、地下鉄が浸水するような事態には至っていないという。
プラハ動物園では、ブルタバ川に面した低地に飼育舎があったネコ科の大型動物やサル、ゴリラなど数百頭を、高台の施設に避難させた。
同動物園も2002年の洪水でゾウが死ぬなど大きな被害が出ていたが、今回は動物への被害は小さく済んだという。