ムンバイのビル倒壊、50人の死亡を確認 4月に退去勧告も
ニューデリー(CNN) インド・ムンバイで起きたビル倒壊で、28日までに50人の死亡が確認された。このビルはかねて老朽化が指摘され、今年4月に市当局から退去勧告が出ていた。
5階建てのビルが27日に倒壊した時、中には100人以上の住人がいたとみられる。このうち33人は生存が確認されたが、依然として十数人が安否が分からず、れんがやコンクリートの山の下で生き埋めとなっている恐れがある。現場では捜索犬などを使った手作業での捜索が続いている。
11歳の少女ががれきの中から声を上げて救出される場面もあったが、28日昼以降、物音は途絶えているという。
ムンバイ市内では住宅の供給が需要をはるかに下回り、住居費が高騰している。倒壊したビルの住人の多くは、市に雇われる貧しい労働者だった。ビルは老朽化が激しく、当局の警告を受けて近く改修される予定だったという。
ムンバイでは近年、建物の倒壊が相次ぎ、4月にも数十人の死者が出た。住環境に関する活動団体によると、古い建物の老朽化が進む一方、建材や構造に欠陥のある新たな違法建築も目立っている。