拉致されたリビア首相解放 国営メディアが伝える
(CNN) リビアの国営メディアは10日、武装集団に誘拐されたと伝えられたアリ・ジダン首相が数時間後に解放されたと報じた。
ジダン首相は同日未明に首都トリポリの高級ホテル、コリンティア・ホテルで連れ去られていた。同ホテルの従業員によると、首相は待機していた車列に連れ込まれ、この際、銃撃戦などの衝突は起きず、武装集団は礼を失した行動は取らなかったという。
リビア東部では民兵組織らが自治権拡大などを要求。同国の主要な外貨獲得源でもある原油生産にも大きな混乱が出ている。
リビアでは2011年8月、一部の欧米諸国による空爆などの支援を得た反体制派が強権政治を長年敷いてきたカダフィ政権を駆逐。ただ、これ以降、地域の部族などに根差した民兵組織が乱立して治安が悪化し、移行政府の統治の脅威ともなっていた。
ジダン政権は民主的に選ばれているが、閣僚の人選に反発する武装勢力が法務や外務など主要省庁を包囲し、圧力を加える事件も相次いでいる。