インドに巨大サイクロン上陸、死者も 50万人避難
インド東部ブバネシュワル(CNN) インド東部のベンガル湾沿岸に12日、14年ぶりの規模となる巨大サイクロン「ファイリン」が上陸した。倒れた木の下敷きになるなどして死者が出たとの情報もある。
サイクロンは同日午後9時ごろ、オリッサ州東部に上陸した。上陸時の風速は約63メートル。近隣の街では停電が発生。樹木も倒れ、建物の屋根が飛ばされたり窓が割れたりする被害が出た。
同州の災害対策当局者は13日、少なくとも7人が死亡したと発表した。
また別の当局者によると、ガンジャム地区の被害が最も大きく、被害の全容はまだ掴めていないという。消防当局や国の救援チームなどが救助に当たっている。
海岸から約50キロ離れた州都ブバネシュワルでは11日からの雨量が200ミリを超え、10月の平均降水量の165ミリを上回った。気象当局は、泥壁と竹でできた民家や老朽化したビルに甚大な被害が出る恐れがあると警告した。
1999年10月にオリッサ州に上陸したサイクロンでは1万人以上の死者が出た。悲劇を繰り返すまいとする州当局は犠牲者ゼロを目標に、強制措置も辞さない構えで避難命令を出した。
インド災害対策当局の責任者によると、同州では沿岸部の低地に住む住民ら50万人以上が徒歩や自転車で避難し、学校や政府機関などに設けた約250カ所の避難所に収容された。