無人機攻撃絡みで地元のCIA幹部名を暴露、パキスタン政党
無人機攻撃絡みで地元のCIA幹部名暴露
(CNN) パキスタン野党は27日、5人が殺害された最近の無人機攻撃事件に関与していると主張する米中央情報局(CIA)の幹部2人の名前を暴露し、事件捜査に関連し出国禁止処分などを要求した。
政党「正義運動」(PTI)のシレーン・マザリ情報担当幹部がテレビ放映された記者会見で明らかにしたもので、警察の告訴状の補足材料になると主張した。同国警察は既に殺人容疑などと絡め無人機攻撃の捜査に着手している。
実名が出されたCIA幹部は、ブレナンCIA長官とパキスタン支局長。米政府当局者は支局長の名前の真偽について確認しなかった。ただ、この実名が本当なら安全対策などで今後波紋を招く可能性がある。
パキスタン内務省は27日の時点で、支局長の出国禁止処分などの指示は得ていないとした。
CIAは2010年、無人機攻撃で息子と兄弟が殺害された父親の提訴に伴い当時のパキスタン支局長の身元が暴露されたことがある。この時は支局長を本国に戻す措置を講じていた。
5人が死亡した無人機攻撃はパキスタン北西部のハングー地区で発生。アフガニスタンの反政府勢力タリバーン強硬派のハッカーニ・グループの神学校を標的にしていた。パキスタン北西部の部族地域外の地区での米国の無人機攻撃は初めてとも指摘された。
PTIは、パキスタンの人気スポーツ、クリケットの元有名選手から政治家に転じたイムラン・カーン氏が率いる。同政党は無人機攻撃を強く非難、中止するまでパキスタンを通過する米軍アフガニスタン軍事作戦の地上補給ルートの閉鎖を要求している。