英情報機関要員を逮捕の報道、犯行自供 イランの通信社
(CNN) 半国営のイラン学生通信は14日、同国の治安当局が南東部ケルマン州で英国の秘密情報機関、対外情報部(MI6)の男性要員1人を逮捕したと伝えた。
同州の革命法廷の責任者の発言として、このMI6要員は過去数カ月間にわたり複雑な手口を駆使した情報収集活動に従事していたと報道。別の複数の英情報機関要員と共に計11回、イラン内外の場所を訪れていたとし、イラン当局に自らの犯罪行為を認めたとも伝えた。
英国外務省はCNNの取材に、諜報(ちょうほう)関連問題ではコメントしないとの立場を示した。
英国、イラン両国関係はここ数カ月間、敵対状態が改善される兆しがあり、双方が臨時代理大使を交換する動きも出ている。イランは自国の核開発問題をめぐり欧米と厳しく対立してきたが、最近、核関連活動の縮小や経済制裁の一部緩和を盛り込んだ暫定合意が成立していた。
英国は2011年、在テヘラン大使館がデモ隊の襲撃を受け、駐英のイラン外交官全員を追放する対抗措置を講じていた。
イランと欧米諸国の関係絡みでは米国のメディアが先週、米連邦捜査局(FBI)元捜査員のロバート・レビンソン氏が07年にイランを訪問後、消息を絶ったと報道。同氏のイラン訪問は、米中央情報局(CIA)の任務が目的とも伝えたが、米国務省や元捜査員の家族は米政府関連の仕事に就いていたとの事実を否定した。米政府当局者は、レビンソン氏はイランで私的なビジネスに携わっていたとも説明した。