ウガンダで「反同性愛法案」通過、違反者に終身刑も
ウガンダ・カンパラ(CNN) アフリカ東部のウガンダで同性愛行為に対して最高刑で終身刑を科すと定めた「反同性愛法案」が議会を通過したことを受け、活動家らは23日、首都カンパラで記者会見し、同法案の無効を訴えて憲法裁判所に提訴する意向を表明した。同法案が成立するためには大統領の署名が必要となる。
同性愛者の権利保護団体の活動家は、法案の通過を受けて同性愛者に対する暴行などが一層悪化する恐れがあると懸念。「魔女狩りは既に始まっていて、議会がそれを合法化してしまった。非常に恐ろしい」「法案の通過で警察がどれほど残虐になるか分からない」と危惧する。
アフリカではほとんどの国が同性愛行為を禁止しており、ウガンダでは違反者に対して禁錮14年から終身刑の刑罰を定めた。欧米のライフスタイルによって同国の家族単位が破壊される恐れがあると推進側は主張する。
活動家によると、同国では宗教指導者や政界指導部の主導で、同性愛者の拘束や脅迫、嫌がらせが頻発しているという。
法案では当初、例えば他人をエイズウイルス(HIV)に感染させるといった「加重同性愛行為」に対して最高刑を死刑と定めていたが、採決前の修正で終身刑に減刑された。
同性愛の「助長」を禁じた条項では、HIVに感染した同性愛の患者を助けた活動家や医師までもが禁錮刑を言い渡される恐れがある。
法案が成立するためには、ムセベニ大統領が30日以内に署名する必要がある。活動家らは、法案成立を阻止するため、大統領に対する圧力を強める方針だ。