ベネズエラ、野党指導者を逮捕 双方がデモ
(CNN) 反政府デモが続くベネズエラで18日、野党「民衆の意志」のレオポルド・ロペス党首がデモ行進に参加して逮捕された。当局はロペス党首が暴動絡みの殺人などに関与したとして、逮捕状を取って行方を追っていた。
ロペス党首はこの日、数千人規模のデモ行進に加わって治安の改善や言論の自由などの要求を突きつけ、国家警備隊に拘束された。
拘束される前に行った演説では、「出国する選択肢もあったが、私は決してベネズエラから離れない」「隠れ続けることもできたが、我々に隠すべきことは何もない」と強調。警備隊に連行されて軍の車両に乗せられる間も支持者らに向かって手を振り、メガホンで演説を続けた。
これに対してマドゥロ大統領の支持派も集会を開き、問題を引き起こしているのは野党側だと訴えた。マドゥロ大統領は支持者を前に行った演説で、国会の指導部がロペス党首を説得して出頭させたと述べ、ロペス党首は首都カラカスから離れた場所にある拘置所に収監すると語った。
さらにマドゥロ大統領は、野党指導部は恐怖と暴力を植え付ける「右翼ファシスト」だと非難して、その狙いは大統領を暗殺し、選挙で選ばれた政権を倒すことにあると主張。野党勢力を感染症になぞらえ、「ひどい感染症にかかった時には強力な抗生剤を飲んで治療を受ける必要がある」「ファシズムはベネズエラと世界における感染症であり、唯一の治療法は裁くことしかない」と力説している。