イラン核交渉、来週再開へ 5月の包括合意作成開始を目指す
(CNN) イランと、国連安保理常任理事国5カ国にドイツを加えた6カ国の間で行われているイランの核開発計画をめぐる交渉が来週にも再開され、双方は5月に包括合意の草案作りの開始を目指す。米政府高官が4日に明らかにした。
昨年11月に暫定合意が締結され、今年1月から合意の履行が開始されたが、次回交渉では、1月から進められてきたイランの核開発縮小の取り組みのさらなる前進を目指す。
この暫定合意は、イランが核開発計画を縮小する見返りとして対イラン制裁の一部を緩和するというもの。6カ国グループは、イランの核開発は核兵器の製造が目的と見ているが、イランはあくまで平和利用が目的と主張している。
米政府関係者は、交渉は順調に進んでいると楽観的だが、長期的な合意に至るには、今後交渉の障害となりうる多くの重要な問題に対処する必要がある。その1つが、イラン西部アラクの重水炉をどうするかだ。米国と同盟国は、同重水炉の無力化を希望しているが、イラン政府は難色を示している。
またロシアとイランとの間で、原油と物品のバーター取引に向け交渉が進められているとの報道をめぐり、新たな懸念が浮上している。この取引は、暫定合意に反する可能性があるだけでなく、今後の交渉を頓挫させる恐れもある。
同政府高官は、一連の報道を深刻に受け止めているとした上で、今のところ交渉に重大な影響はでていないと述べた。