パキスタンのタリバーン、政府との停戦延長に応じず
イスラマバード(CNN) パキスタンの反政府勢力パキスタン・タリバーン運動(TTP)は16日、同国政府との停戦を延長しないと発表した。
TTPは報道機関向けの声明で、停戦によってもパキスタン政府から前向きな反応が得られなかったことを理由に挙げた。停戦は3月1日に始まり、4月10日に期限を迎えていた。
TTPは厳格な考え方のイスラム法(シャリア)による統治を目指し、反政府武力闘争を展開している。TTPの幹部は16日、政府は和平交渉に本気で取り組んでおらず、イスラム法による統治を実現する唯一の道はジハード(聖戦)だと述べた。
シャリフ首相は今年に入り、和平交渉の開始を宣言。3月26日には政府の代表とTTP側との初の直接交渉が行われた。
だがタリバーンは4月に入り、身柄を拘束された非戦闘員の釈放などの要求を次々に政府に突きつけた。北部カイバル・パクトゥンクワ州のカーン知事によると、これまでに少なくとも19人のTTPの非戦闘員が釈放された。釈放はシャリフ首相の指示で、和平交渉への前向きな姿勢を示すために行われたという。