中国当局、キリスト教会堂を取り壊し 信者と対立
(CNN) 中国沿岸部の浙江省温州で大規模なキリスト教の教会堂が取り壊され、キリスト教団体から、当局が宗教弾圧の動きを強めているのではないかと懸念する声が出ている。
温州はキリスト教徒が人口の15%を占め、別名「東のエルサレム」とも呼ばれる。28日に取り壊された三江教会は、総工費3000万人民元(約5億円)をかけて12年がかりで建設されていた。
地元当局は取り壊した理由について、許可された構造規模の4倍の大きさを持つ違法建築だったと説明。4月22日までに是正するよう求めたが、十分な是正が行われなかったとしている。
取り壊しに抗議する支援者らは、1カ月前から教会に立てこもるなどして当局とにらみ合いを続けていた。
同教会は当初、建設許可を得てプロジェクトに着工し、昨年9月には地元自治体からモデルプロジェクトとして賞賛されていた。
米国のキリスト教団体は、浙江省の温州や杭州で教会に対する弾圧が厳しくなっていると主張。同省の夏宝龍・党委書記が省内の教会を視察し、「目立ち過ぎる」と判断したことを発端として、弾圧が強まったとしている。