「火の蛇」狩り、ギニアワーム撲滅への取り組み

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ギニアワーム根絶への取り組み

(CNN) つい30年ほど前まで数百万人が感染していた「火の蛇」の意味を持つギニアワーム(メジナ虫)が、間もなく世界から根絶されようとしている。

ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院のサンディ・ケアンクロス氏は、「この病気は病気の中でも『負け組』で、自分の国にこの病気が存在していたことすら気付かないうちに撲滅していた国もあるほどだ。この病気は自然に消滅する」と述べる。

この病気に感染すると、体内で蠕虫(ぜんちゅう)が体長約90センチまで成長し、感染者の皮膚を破り、体外に飛び出す。感染者は虫が飛び出す直前まで感染に気付かないことが多い。

「この病気に対する治療法やワクチンはない。根絶にはきれいな水、公衆衛生、地域の医療・保健チームの活用、教育といった単純な対策・介入が必要」とケアンクロス氏は語る。同氏は、水専門のエンジニアとしての経歴があり、現在は環境衛生学の教授を務めている。

ギニアワームは、主に辺ぴな農村地域で、寄生虫「メジナ虫」の幼虫で汚染されている水を飲むことにより感染する。

幼虫は感染者の体内で1年かけて成虫に成長する。雌は成虫になると産卵のために感染者の足から外に飛び出す。メジナ虫の卵は水の中に産む必要があるため、感染者が生活用水をくむため、あるいは寄生虫のひどい痛みを緩和するために浅い井戸の中に入ると、メジナ虫はその機に乗じて井戸水の中に産卵し、村の生活用水を汚染する。

ギニアワームに感染したからといって死に至ることはめったにないが、病気が数カ月間続くことが多い。感染者はその間働けないため、収入が減り、地域経済にも悪影響を及ぼす。治療法としては、メジナ虫を感染者の足から取り出し、患部に包帯を巻いて回復を待つしかない。

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