パキスタン・カラチの空港付近でまた襲撃
パキスタン・カラチ(CNN) パキスタン・カラチの国際空港近くにある空港治安部隊の訓練施設が10日、武装集団に襲撃された。同空港は8日にも襲撃されており、今回の事件を受けて再び一時閉鎖に追い込まれた。
治安当局によると、武装集団は訓練施設の入り口を襲撃し、治安部隊が応戦した。武装集団は逃走し、死者は出ていないという。
軍の広報は、「テロリスト3~4人が空港治安部隊の拠点付近を銃撃し、逃走した」「フェンスが破られたり、侵入されたりすることはなかった。事態は収拾された」としている。
今回の事件についても10日、イスラム武装勢力「パキスタン・タリバーン運動」(TTP)が犯行を認め、「政府の砲撃や残虐行為に対する報復攻撃はこれからも続く」と予告した。
カラチの国際空港は8日深夜にも10人の武装集団に襲撃され、武装集団のメンバーも含めて36人が死亡。TTPが犯行声明を出し、国家に対する「全面戦争」を仕掛けると予告していた。
一方、パキスタンの民間航空局は10日、カラチ空港自体は安全だと強調。便の運航は一時的に見合わせたが、同日中に再開したという。
10日の襲撃の数時間前、パキスタン軍はアフガニスタンとの国境に近い部族地域で武装勢力の潜伏先9カ所を空爆し、少なくとも9人を殺害した。
TTPは8日の事件後の犯行声明で、政府が空爆をやめなければ、今後もカラチ空港テロのような襲撃を繰り返すと予告していた。