東京都議会で女性議員にセクハラやじ
東京(CNN) 18日の東京都議会で、女性への支援拡充を訴える女性都議に対し、男性議員がセクハラとも取れるやじを飛ばしていたことが明らかになり、怒りの声が高まっている。
やじが飛んだのは18日の本会議中だ。一般質問に立ったみんなの党所属の塩村文夏都議は、母親が電車に乗る際、ベビーカーを畳むよう義務付けている現在の規制に言及した上で、妊娠・子育て中の女性が、公的サポートがないために直面しているさまざまな問題について説明し、さらに不妊の問題にも触れた。
しかし塩村氏の質問は、与党自民党の都議からの「自分が早く結婚しろ」というやじに遮られた。塩村氏は弱々しくほほ笑んだ後、男性議員らの笑い声の中、質問を続けた。そして「(子どもを)産めないのか」という2度目のやじが飛んだ後、塩村氏の目には涙が浮かび、声も震え始めた。質問を終え着席した塩村氏は、ハンカチで涙をぬぐった。
その後、塩村氏は短文投稿サイト「ツイッター」上で、やじを飛ばした議員に名乗り出るよう求めた。またマスコミもこの事件を大きく取り上げ、さらに女性議員らがやじを飛ばした議員の名前を公表するよう求めるなど、波紋が広がっている。
日本では職場の男女格差は一般的だ。また、結婚や子育てよりも仕事を選ぶ女性が増える中、以前から今後出生率が低下し続けることが懸念されてきた。安倍首相は職場の男女格差是正を目指す「ウーマノミクス」を推進しているが、依然として管理職の大半を男性が占め、給与も男性が女性を上回っているのが現状だ。