イラク難民、100万人突破
バグダッド(CNN) 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)が20日に発表した年次報告書によると、イラクで今年、紛争により家を追われた避難民の数は100万人を突破した。同国ではイスラム武装勢力と治安部隊の戦闘が続いており、避難民の数はさらに増加する見込みだ。
報告書によると、世界の避難民、亡命希望者、国内避難民の数は、第2次世界大戦以降初めて5000万人を突破した。この報告書は2013年末時点のデータを基に作成された。
イラクではシリア内戦により家を追われたシリアからの難民の流入が続いていたが、現在はイラク国内でも、イスラム武装勢力と治安部隊の戦闘により、難民が増え続けている。
イスラム武装集団「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に掌握されたイラク第2の都市モスルでは先週、推定50万人が避難した。イラクの赤十字国際委員会(ICRC)も20日、モスルでは人口160万人のうち、これまでに約80万人が避難したと発表した。また、今年初めからスンニ派武装勢力が占拠しているイラク西部アンバル州からも、すでに50万人が避難している。