エボラ出血熱の死者が1900超に WHO
(CNN) 世界保健機関(WHO)のマーガレット・チャン事務局長は3日、西アフリカで流行が続くエボラ出血熱について、リベリア、ギニア、シエラレオネ、ナイジェリアの4カ国で昨年12月以降、3500人以上が感染し、1900人以上が死亡したと発表した。
また、西アフリカでの流行とは別にコンゴでも流行が起きており、セネガルでも少なくとも感染例が1件、確認されたという。
チャン事務局長は今回の流行を「世界的な脅威」と呼び、エボラと戦うために国際社会がさらなる努力をするよう求めた。またチャン事務局長は米国の疾病対策センター(CDC)を通じた「非常に強力な支援」を高く評価した。
また、現地で治療を続ける国際医療NGO「国境なき医師団」のジョアンヌ・リュー会長は3日、国連の特別会合に出席し、国際社会の対応は「致命的なほど不十分だ」と批判した。リュー会長は、「史上最悪のエボラ出血熱の流行に突入して半年、世界は流行を抑え込む戦いに敗北しつつある」「指導者たちはこの国境を越えた脅威に正面から取り組もうとしていない」と述べた。
一方、シエラレオネで英国人としては初めてエボラウイルスに感染し、英国に搬送されて治療を受けていたウィリアム・プーリー氏が10日間の入院を経て回復、退院した。
プーリー氏は現地でボランティアの看護師として活動中に感染。ロンドンの病院では実験段階の治療薬「Zmapp」の投与を含む治療を受けていた。