ISIS、米国人の殺害映像を公開 米大統領が非難声明
(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は16日、拘束していた米国人の支援活動家、ピーター・カッシグさん(26)を殺害したとする映像を公開した。オバマ米大統領はカッシグさん殺害の事実を確認し、「残酷なテロ集団による悪そのものの行為」と非難した。
ISISは8月中旬以降、人質の米国人や英国人4人の殺害場面とされる映像を相次いで公開。10月初めに出した4人目殺害の映像で、次はカッシグさんを殺すと予告していた。
新たな映像では首を切断した後とされる現場に、これまでの映像にも登場した英国人とみられる男が立っている。男は「ここはシリア北部アレッポ県のダビク」と、初めて場所を明かした。
過去の映像と違い、犠牲となった人質からの言葉はない。映像は約16分間とこれまでより長く、シリア政府側のパイロットとされるグループが首を切られる場面や、ISISの歴史を紹介する内容も含まれている。
カッシグさんは米インディアナ州出身。2007年に米陸軍特殊部隊員としてイラクへ派遣された。シリアの内戦から逃れようとする市民らへの支援団体を設立し、12年から食料、医療支援を実施。昨年10月にシリア東部でISISに拘束され、人質となっていた。