米大統領、「アジア重視」強調 ロシア非難も G20
(CNN) 主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席するためオーストラリアのブリスベンを訪れているオバマ米大統領は15日、同市のクイーンズランド大学で演説し、アジア太平洋地域を重視する外交姿勢を改めて強調した。
オバマ大統領は演説で「今後も外交、軍事、経済、開発など米国のあらゆる力を使ってアジアへの関与を深めていく」と表明。「米国は現在も将来も太平洋国家であり続ける」と強調し、2020年までに米海軍、空軍の半分以上を太平洋地域に配備する方針を改めて示した。
大統領はまた「大国による小国いじめを防ぐよう努める」とも語り、南シナ海で続く中国と東南アジア諸国との領有権争いに言及。「中国とのルールで合意達成を目指す東南アジア諸国連合(ASEAN)の取り組みを支援する」と述べた。
中国に対しては「国際問題で責任ある役割を果たす、平和的かつ豊かで安定した中国の発展を歓迎する」と呼び掛けた。
さらに「世界最大の民主主義国家であるインドが、アジア太平洋地域でより大きな役割を果たすことを支持する」とも語った。
一方、ウクライナ問題を巡って欧米諸国と対立するロシアについては「ウクライナへの侵略はマレーシア機撃墜事件でもみられた通り、世界に対する脅威だ」と非難した。