奴隷状態の人口、世界で3600万人 最多はインド
同財団の設立者でもあるオーストラリアの慈善活動家、アンドリュー・フォレスト会長は、「奴隷制は過去の問題、あるいは戦争や貧困で荒れ果てた国だけの問題だと思っている人が多い」と指摘。「撲滅への第一歩は数えること。その重要な情報を基に政府や企業、市民社会が団結し、最悪の搾取を終わらせなければならない」と訴えた。
国の全人口の中で奴隷状態にある人が占める割合をみると、西アフリカのモーリタニアが推定4%と最も高く、ウズベキスタン(3.97%)、ハイチ(2.3%)、カタール(1.35%)がこれに続いている。
カタールでは外国からの出稼ぎ労働者を雇用主が支配する「カファラ」という制度などが問題視されている。2022年に予定されるサッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会に向け、同国は来年の早いうちにカファラ廃止への取り組みを発表する見通しだ。
報告書によると、奴隷状態の人の数や割合が最も少なかったのはアイスランドとルクセンブルクで、それぞれ100人未満にとどまった。