ISISの人質殺害、フランス人2人が関与
(CNN) 過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」が米国人の人質やシリア軍兵士らを殺害したとする映像を公開した問題で、フランス当局は17日、同国出身の戦闘員2人が殺害に関与していたと明らかにした。
パリ検察は19日、これまでに判明していたマキシム・オシャール容疑者(22)のほかに、パリ郊外出身のミカエル・ドスサントス容疑者(22)の関与が明らかになったと述べた。仏テロ対策当局は以前から同容疑者をマークしていて、昨年10月には、シリアに渡航しISISに参加した複数のフランス人に関する捜査の一環で逮捕状も出ていたという。
一方、オシャール容疑者は人道支援活動と称して昨年、シリアに渡った。自ら過激思想に傾倒したとされ、治安当局は2011年から同容疑者の動きを監視していた。
問題のビデオには人質となっていた米国人の支援活動家、ピーター・カッシグさんの首を切断した後とみられる場面や、覆面なしの男数人がシリア軍のパイロットとされるグループの首を切って殺害する場面が映っていた。
オランド仏大統領は訪問先のオーストラリアでこの問題に触れ、2人が果たしていた「役割」を司法当局が明らかにすると述べた。
オランド大統領はまた、インターネットのサイトがもつ危険性や、若者がどのようにして過激思想を吹き込まれるのかについて認識を深める必要があると指摘。「置かれた環境や民族にかかわらず、(若者たちは)簡単に洗脳されて改宗することがある」と述べた。