医師らが手術中に自分撮り、患者の前で「ピース」 中国
(CNN) 中国北西部陝西省の私立病院で、手術中の医師や看護師が「自分撮り」した写真が交流サイトに出回り、当局が関係者を処分した。国営メディアが22日に伝えた。
問題の写真は8月に撮影されたもので、最近になって中国の交流サイト「新浪微博(ウェイボー)」に出回った。手術着姿の医師や看護師が手術室で患者の周りに立ち、全員がカメラ目線を送っている。ピースサインを出したり、器具を手に持ったりしている男性もいた。患者は意識がない様子だった。
新華社通信によると、地元の公衆衛生当局は写真の発覚を受けてこの病院の経営幹部3人を処分。写真に写っていた医師や看護師は懲戒処分を受けて3カ月分の給与を減額された。
病院側は、「自分たちの行動が悪影響を与える可能性をスタッフが軽視していた」として謝罪の談話を発表した。同病院では新しい手術室の新設に伴って古い手術室が閉鎖されることになっており、写真はこの手術室で行われた最後の手術を記念して撮影されたという。
中国の交流サイトでも医師団の職業倫理の欠如を非難する声が高まり、「患者の苦しみが冗談として扱われた。こんな時に自分撮りとは」などの投稿が相次いだ。
一方で、「医師だって人間だ。長時間の手術が成功したことを祝って写真を撮りたいと思うことが誤りだとは思わない」と医師団に同情する投稿もあった。