大量虐殺から9日 遺体散乱、避難者は窮地に ナイジェリア

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ナイジェリア・カノ(CNN) ナイジェリア北東部ボルノ州で大量の住民が虐殺された事件は、発生から9日たった今も現場に遺体が散乱したまま放置され、避難した住民は孤立して窮地に追い込まれている。ナイジェリア軍は、イスラム過激派「ボコ・ハラム」による過去最悪の襲撃事件との見方を示した。

武装集団は今月3日、夜明けとともに同州バガや周辺の村を襲撃して銃撃や爆破を繰り返し、森や茂みの中に隠れた住民は追いかけて射殺、自宅に隠れた住民は家ごと焼き払った。

隣国チャドに逃れようとした住民の多くは、チャド湖を泳いで渡ろうとして溺れ、命を落とした。

地元当局によると、犠牲者は数百人から2000人に上る。襲撃から12日で9日が過ぎたが、茂みの中には今も遺体が散乱しており、地元自治体の関係者は「まだ遺体を安全に回収できる状況ではない」と話す。

村はまだ武装集団に占拠されていて、救急隊が入ることもできないという。ボルノ州議員は「バガはまだボコ・ハラムに占拠されていて近付けない」と語った。

ボコ・ハラムは2009年以来、同国で警察や学校、教会、民間人を狙った襲撃を繰り返してきた。昨年4月に学校から連れ去られた200人あまりの女子生徒は今も行方が分かっていない。

しかし3日の襲撃はそれ以上に凄惨を極めた。国連難民高等弁務官の特使を務める女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは談話を発表し、「ボコ・ハラムの犯行は回を重ねるごとに残虐さを増す。これはボコ・ハラムが一切のとがめを受けずに行動している状況に起因する。彼らは大量殺人、強姦、女性や子どもの奴隷化をやり抜けるたびに増長する」と指摘。「証拠を集めて襲撃犯に裁きを受けさせる」ため、ナイジェリアを支援するよう米国などの各国に呼びかけた。

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