ISIS、10歳児によるロシア人「銃殺」のビデオを公表
(CNN) イラクやシリアの一部を支配するイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」は15日までに、同組織の少年がスパイと疑うロシア人男性2人を短銃で「処刑」するビデオを公開した。
「内部の敵の摘発」と題されたビデオの内容の真偽は不明だが、プロパガンダ戦術の一環と受け止められている。ISISが子どもが処刑に関与する映像を公開したのは初めてとみられる。
10歳前後とされる少年はISISが以前に公表したビデオにも「アブドゥラ」の名前で登場していた。今回の映像には長髪、黒色セーターに迷彩色の軍服のズボンの姿で現れ、ひざまずく男性2人の頭部を背後から撃つことを想像させる場面が映し出されている。
1人を撃った後、残る1人に2度発砲したことを想起させる場面が流れた後、短銃を高く掲げる姿も収められていた。
ISISは以前、子どもをイスラム教の預言者ムハンマドの後継者を意味する「カリフ」の子どもと呼び、戦闘員として位置付けたことがある。外国人戦闘員に対しては家族の同行を促し、子どもに組織の教義を吹き込むため学校を占拠したこともある。
昨年8月には、ISISが制圧したとされるシリアのラッカ町で7歳のオーストラリア人男児が切断した首を手にする写真がツイッター上に載り、国際社会を震撼(しんかん)させた。この写真を掲載したオーストラリア人の父親は「私の息子だ」とも記していた。