イスラエルとヒズボラが交戦、3人死亡 レバノン近くで
(CNN) イスラエル軍は28日、同国とレバノンの境界線付近で同日、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラが対戦車ミサイルなどを使ってイスラエル軍車両を攻撃、同軍将兵の2人と国連レバノン暫定軍(UNIFIL)のスペイン人要員1人が死亡したと述べた。別の兵士7人が負傷し、うち2人は軽傷。
衝突が起きたのはレバノンとシリアの間にある係争地の場所で、イスラエル軍が実効支配するゴラン高原に隣接する。ヒズボラが襲撃を認めた。ゴラン高原は1967年の中東「6日間戦争」まではシリア領土の一部だったが、イスラエルが制圧していた。
スペイン政府によると、同国要員はヒズボラとイスラエル軍の衝突に巻き込まれて死亡した。イスラエル軍はCNNの取材に死亡の経緯を調べていると述べた。
UNIFILは隊員が28日朝、ロケット6発がイスラエルの方向へ撃ち込まれるのを目撃し、イスラエル軍がこれに砲撃で応じたと報告した。同日午後にもロケット弾5発が発射され、イスラエル軍が応戦したとしている。
イスラエル軍は今月18日、ゴラン高原のシリア側にある町を空爆し、ヒズボラ幹部ら戦闘員6人とイランの革命防衛隊指揮官1人を死亡させていた。ヒズボラは28日の襲撃が、18日の空爆への報復であることを認めた。
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は28日、ゴラン高原付近での攻撃の当事者は代価を支払うだろうと報復を示唆。ヒズボラとシリアのアサド政権を支えるイランの関与も非難した。