ガザ即時停戦の安保理決議案、米国の拒否権で否決

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国連安全保障理事会の会合で発言するロバート・ウッド氏=20日、米ニューヨーク市/Michael M. Santiago/Getty Images

国連安全保障理事会の会合で発言するロバート・ウッド氏=20日、米ニューヨーク市/Michael M. Santiago/Getty Images

(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区で続く戦闘をめぐり、無条件かつ恒久的な即時停戦を求める国連安全保障理事会の決議案が20日、米国の拒否権行使で否決された。米の拒否権行使は人質の解放が保証されないという理由だった。

ロバート・ウッド米国連代理大使は拒否権行使を受け、「我々は交渉を通じ、人質を解放できない無条件の停戦は支持できないことをはっきりさせてきた」と強調。ガザでは米国籍をもつ7人がいまも人質になっており、「彼らのことは忘れない」と言い添えた。

決議案は非常任理事国10カ国が安保理に提案。無条件かつ恒久的な即時停戦と、人質全員の即時かつ無条件の解放を求めていた。

これに対して米当局者は、人質の解放を停戦の条件としていないことから、この文言では不十分だと説明。ウッド氏は、決議案の可決につながるような妥協的な文言が盛り込まれず、10月7日のテロ攻撃に関するハマス非難も盛り込まれなかったと主張した。

常任理事国5カ国のうち、拒否権を行使したのは米国のみ。過去3回の停戦決議案(いずれも米国の拒否権で否決)では棄権していた英国も含め、今回は残る4カ国が賛成に回った。

採決を前にイスラエルのダニー・ダノン国連大使は、決議案が可決されれば「裏切り」になると牽制(けんせい)していた。

パレスチナ当局者は米国の拒否権行使を非難。マジェド・バミヤ次席大使は「民間人を大量に殺害する権利など存在しない。民間人の全人口を飢えさせる権利など存在しない。人々を強制的に退去させる権利など存在しない。併合の権利など存在しない。これはイスラエルがガザでやっていることだ」と訴えた。

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