カストロ前議長、国交正常化を支持 米政府にはいまだ不信感
キューバ・ハバナ(CNN) キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(88)は26日、キューバと米国の間で始まった国交正常化交渉を支持すると表明した。ただし今でも米政府は「信用していない」とした。
カストロ前議長の書簡は共産党機関紙「グランマ」のウェブサイトに掲載された。この中で前議長は、「米国の政策は信用していないし、まだ言葉も交わしていない。それでも衝突や戦争の脅威の平和的な解決には反対しない」と記している。
キューバと米国は昨年12月、国交正常化交渉の開始を発表。しかしカストロ前議長の公の発言は1カ月以上も伝えられていなかったため、健康状態悪化の憶測も飛び交っていた。
米国は1961年にキューバと国交を断絶した。米中央情報局(CIA)は指導者だったカストロ氏を何度も暗殺しようと試み、米国が後押ししたキューバ侵攻作戦は失敗に終わった。
カストロ前議長は26日の書簡で「我々は常に全ての人々との協力と友情を守らなければならない。その中には政敵も含まれる」と述べ、「この精神で私は戦ってきた」「そして息を引き取るまで戦い続ける」と結んでいる。