米政府効率化省、連邦職員のリモートワーク打ち止めへ 退職促す狙いか

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「政府効率化省」、連邦職員の退職促す考え

(CNN) 米国のトランプ次期政権下で新たに設立される「政府効率化省」は、連邦政府機関全体でリモートワークに終止符を打つ取り組みを強化する見通しだ。政府職員の削減につながる措置とみられる。

同省を率いる実業家のイーロン・マスク氏とビベック・ラマスワミ氏は共に最近、リモートで勤務する政府職員の数の多さについて公の場で苦言を呈していた。

同省の方針に関する初期の協議内容に詳しいある情報筋はCNNの取材に答え、最終的なことは何も決まっていないとしながらも、初期の優先事項には政府機関でのリモートワークの即時終了が含まれていると明らかにした。全職員に対して、週5日の出勤を義務づけるという。

出勤の義務化は、複数の機関をワシントンから移転する措置と合わせ、多数の職員の自主退職を促す見込みで、これは新政権による政府職員の縮小と政府支出削減の取り組みに寄与するとみられる。

情報筋によれば、リモートワークの終了は政府効率化省がトランプ氏に促す大統領令の「初期段階の候補」として検討されているという。ただこの措置によって実際にどの程度政府支出が節約できるのかは判然としない。

20日、マスク氏とラマスワミ氏は米紙ウォールストリート・ジャーナルに寄稿した論説で、政府の改革に向けた計画を説明。具体的にはリモートワークを標的にしていることを明かし、政府職員に週5日の出勤を義務づけた結果自主退職が相次ぐのならそれは歓迎すべきことだと述べた。その上で、リモートワークはあくまでも新型コロナウイルス蔓延(まんえん)期の特別措置であり、現時点で納税者にその費用を負担させるべきではないとの見解を示唆した。

現行では、全政府職員に週5日の出勤が義務づけられているわけではない。リモートワークに関する指針は、業務遂行にとって最適かどうかを念頭に各機関が判断している。連邦政府人事管理局のデータによると、リモートワークを認められている政府職員は現在130万人。一方で、リモートで働く政府職員も実際の勤務時間の6割は対面での業務に従事しているとの政府のデータもある。

完全リモートでの勤務を認められた政府職員の一部からは、出勤を義務づけられた場合生活に大きな影響が出ると危惧する声が上がる。

匿名でCNNの取材に答えたある政府職員は、新型コロナの流行でリモートワークを許可されたのを機に、ワシントンから家族が暮らす中西部へ移り住んだ。現地で住宅も購入したという。

別の職員は、リモートワークが終了するなら最も近いオフィスまで2~3時間かけて通勤しなくてはならなくなると説明。これを機に退職し、新たな道に進む考えがあることを示唆した。また自宅勤務の場合は体調が悪いときや勤務時間外でも働けるため、オフィス勤務より多くの仕事がこなせるとも指摘。ただその分の超過勤務手当が受け取れるわけではないとした。

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