米港湾ストでトイレットペーパーのパニック買い、群集心理止められず
ニューヨーク(CNN) 米東部で始まった港湾労働者組合のストライキをきっかに、消費者の間でトイレットペーパーのパニック買いが起きている。
組合がストに突入した1日、SNSはトイレットペーパー売り場の棚が空になったという投稿であふれ返った。それよりは少ないものの、ペーパータオルも同じような状況だった。
「バージニア州の近所のウォルマートではトイレットペーパーが買い占められていた。トイレットペーパー買いだめ2.0!」というXの投稿には、空になった陳列棚の写真が添えられている。
「ニュージャージー州モンマス郡は、コストコもターゲットもペーパータオルは品薄か売り切れ。港湾ストに反応してみんながトイレットペーパーや水も買っている。トイレットペーパーやペーパータオルは午前中に売り切れたとコストコの店員に言われた」という投稿もあった。
しかしメーン州からテキサス州にかけての港湾で展開されているストは、トイレットペーパーのような商品の供給には一切影響を及ぼしていない。
米国で消費されるトイレットペーパーの大多数(推計によっては90%以上)は米国内の工場で生産されている。残りはカナダとメキシコからの輸入が大部分を占め、鉄道やトラックで輸送されている可能性が大きい。
もし影響があるとすれば、ストの結果としてトイレットペーパーが品薄ではなく供給過剰になるかもしれない。
それでも品薄を恐れて買いだめしようとする群集心理は止められなかった。消費者は、コロナ禍の2020年に起きた品薄や購入制限の苦い記憶にかき立てられている。
港湾ストに関しては主に、米国が輸入に頼るバナナのような日持ちしない商品の品薄を引き起こす可能性が大きい。