フェリー沈没の死者70人に バングラデシュ
(CNN) バングラデシュで22日に起きたフェリーの沈没事故は、海軍や消防の捜索活動により、23日までに70人の遺体が発見された。警察によると、犠牲者のうち24人は女性、19人は子どもだった。
フェリーは中部マニクガンジ地区を流れるパドマ川を航行中、貨物船と衝突して沈没した。2階建ての1階部分にいた乗客の多くが取り残されたと見られている。
沈没した当時、同船は満員で、まだ安否が確認できていない乗船者も残っていることから、捜索は23日も続けられた。しかし川に流されて発見が難しくなっている恐れもある。
川岸で捜索を見守っていた女性は義理の息子が乗員だったと話し、「沈んだフェリーが引き揚げられた時に所持品は見つかったのに、本人がまだ見つかっていない」と不安そうな様子だった。
いとこが行方不明になっているという男性は、サルベージ船でフェリーを沈没地点から離れた場所まで曳航(えいこう)したために、多数の遺体が流された可能性があるとして苛立ちを募らせている。
バングラデシュでは毎年のように定員オーバーのフェリーが沈没する事故が後を絶たない。パドマ川で昨年8月に起きた沈没事故では45人が死亡していた。