ナイジェリアで米女性拉致 身代金要求も
ラゴス(CNN) ナイジェリア中部コギ州で23日、遊牧民族の教育に携わっていた米国人女性が拉致された。犯行グループは6000万ナイラ(約3500万円)の身代金を要求している。
拉致されたのはキリスト教メソジスト派の宣教師、フィリス・ソーターさん。現地で、遊牧生活を営むフラニ族の子どもたちの教育を目的とした非政府組織(NGO)を率いている。ナイジェリアの米大使館と米連邦捜査局(FBI)が連絡を受けた。
州警察によると、ソーターさんの勤務先の学校に、覆面の2人を含む5人組の男が塀を乗り越えて侵入。ソーターさんを連れ去り、近くの山へ逃げ込んだ。犯人らは空中へ向けて発砲し、周囲を威嚇していたという。
ナイジェリア北東部では最近、イスラム過激派「ボコ・ハラム」によるテロ攻撃が激化しているが、コギ州は地理的に離れているため、テロとの関連性は薄いとみられる。ただ、分派組織による犯行の可能性や、ソーターさんが別の組織に売り渡される可能性は否定できないという。