ナイジェリア大統領選、現職が敗北認める
(CNN) 3月28、29日に実施されたナイジェリア大統領選は、野党・全進歩会議(APC)のブハリ元最高軍事評議会議長(72)が現職のジョナサン大統領を抑えて勝利を確実にした。ジョナサン氏は31日、ブハリ氏への電話で敗北を認めた。
与党・国民民主党(PDP)の報道担当者も、ジョナサン氏がブハリ氏に電話をかけたことを確認した。
選管の集計作業はまだ完了していないが、これまでに発表された数字では、ブハリ氏が圧勝する勢いを示している。
ブハリ氏は1983年末のクーデターで文民政権を倒し、85年8月まで軍事政権を率いた。「無規律との戦い」の名の下に進められた軍政運営には、人権侵害を指摘する声も上がっている。イスラム過激派「ボコ・ハラム」が勢力を拡大し、ジョナサン政権の対応が批判されるなかで、ブハリ氏は治安改善と汚職追放を訴えてきた。
大統領選を巡っては不正に抗議するデモなどが続発している。南東部リバー州では29日、デモ行進の参加者らが発砲し、地元選管事務所に火をつけた。ブハリ陣営が同州での投票を無効とするよう求めたのに対し、大統領側は「投票結果には大統領を支持する住民の願いが反映されている」と主張した。
投票は当初、2月14日に予定されていたが、選管はその1週間前、「治安上の懸念」を理由に1カ月半の延期を発表。この決定に対しても抗議デモが起きていた。
11年の大統領選では、結果をめぐって北部各地で暴動が起き、800人以上の死者が出た。