アフガンでISISが台頭、タリバーン弱体化につけこむ
カブール(CNN) アフガニスタンの首都カブール南郊の渓谷で、戦闘訓練に取り組む覆面のメンバーたち。粗雑なつくりの黒い旗は、イスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」のシンボルだ。――ISISのアフガン進出を象徴するような場面を、欧米メディアとしては初めて、CNNのカメラマンが撮影した。
撮影に同意した迷彩服姿のグループは銃を掲げ、山岳地帯の薄い空気に息を切らせながら足を高く上げるけり技を練習していた。
アフガンでは米軍の撤退が進む一方で、弱体化する反政府勢力タリバーンに若いメンバーらが失望の念を募らせてきた。ISISの進出に好都合な条件がそろっているとの見方が強く、米当局者らも懸念を示している。
アフガン政府は昨年来、ISISの脅威を否定してきたが、ガニ大統領は先月の訪米中、議会での演説で「すでにアフガン南部や西部に先遣隊が送り込まれている」と述べ、ISISの台頭は「恐ろしい脅威だ」と認めた。