イラン軍、ホルムズ海峡で貨物船を拿捕
ワシントン(CNN) ペルシャ湾のホルムズ海峡で28日、イラン軍の艦船がマーシャル諸島船籍の貨物船に警告射撃をしたうえで同船を拿捕(だほ)した。
米国防総省の報道官によると、イラン軍は同海峡の国際航路帯を通過していた貨物船に対し、イラン領海へ向かうよう要求した。船長は当初これを拒否したが、イラン海軍艦からの警告射撃を受けて要求を受け入れたという。
同報道官は、警告射撃を「不適切」と非難。事態を監視するため、米海軍が海洋哨戒機を派遣したと述べた。
貨物船からの救難信号を受け、同海峡から約100キロの海域に展開していた米海軍の駆逐艦も現場へ向かっている。
船の運航会社から米軍に入った連絡によると、27日夜の時点で、イラン巡視船がイラン南部の港湾都市バンダルアッバースへ向けて貨物船を護送中。貨物船には約30人が乗っているとみられる。一部メディアは貨物船に米国人が乗っていると報じたが、米当局者はこれを否定した。
同当局者はまた、現時点でマーシャル諸島からの支援要請はないと述べ、米国による軍事行動の可能性を否定した。
米海軍幹部が28日、CNNに語ったところによると、ホルムズ海峡では24日にも米船籍の貨物船がイラン軍艦4隻に一時的に包囲、追跡されたが、警告射撃は受けなかったという。