英総選挙で保守党が過半数、単独政権へ SNPも台頭
前政権で保守党と連立を組んだ自民党も大敗。10年には副首相を務めた同党のクレッグ党首は、「破滅的敗北」の責任を取るとして、党首辞任を表明。自民党にとって極めて難しい選挙戦になると予想していたものの、「結果は恐れていたよりもはるかに壊滅的だった」と述べた。自民党は財務省主席政務官を務めたダニー・アレクサンダー氏をはじめ鍵となる人物の多くが議席を失っている。
保守陣営にとって脅威になるとみられていた英国独立党(UKIP)も、改選前の2議席から1議席に減らした。同党のファラージ党首は自身の落選を受け党首辞任を表明した。
一方、最大の勝者は保守党だ。主要閣僚のオズボーン財務相が議席を守ったほか、ロンドンのボリス・ジョンソン市長も当選するなど、20議席を増やした。
また、SNPも躍進を遂げた。20歳の学生マイリ・ブラック氏が労働党の有力候補を抑えて当選して衝撃を与えるなど、SNPの無名候補が有力候補を次々と破った。
SNPはスコットランド独立に向けた国民投票のほか、英国の核兵器プログラム終結も掲げており、北大西洋条約機構(NATO)との関係にも影響を与えるとみられる。