アルジェリア人質事件の首謀者死亡か、米機がリビアで空爆
(CNN) リビア政府は14日、米軍が同国内で同日実施した空爆で、国際テロ組織アルカイダ系のイスラム過激派幹部、モフタール・ベルモフタール容疑者が死亡したと発表した。米当局者はCNNに対し、イスラム過激派幹部を狙った作戦だと説明している。
ベルモフタール容疑者は、2013年1月にアルジェリアで起きた天然ガス施設襲撃事件に関与したとして、米ニューヨークで連邦当局に訴追されていた。この事件では過激派組織の人質となった37人が死亡。うち3人は米国人だった。
米国防総省の当局者がCNNに語ったところでは、今回の空爆は有人機を使って実施された。米要員は地上には展開せず、上空からベルモフタール容疑者の動きを追跡していたという。作戦の成果についてはまだ検証中と述べ、同容疑者の生死については明言していない。
一方リビア政府は声明を出し、今回の米国の空爆によってベルモフタール容疑者とテロ組織メンバーのリビア人数人が死亡したと発表した。空爆は現地時間の14日午前2時ごろ行われた。
ベルモフタール容疑者は、アルジェリアの天然ガス施設襲撃事件で犯行声明を出した「血盟旅団」の創設者。この事件では施設内にいた外国人らが人質にされ、ベルモフタール容疑者は誘拐罪やアルカイダ支援の罪、大量破壊兵器使用などの罪に問われていた。
同容疑者は犯行の動機について、マリで行われたイスラム過激派掃討作戦のためにアルジェリアがフランスに領空を使用させた報復だと主張していた。