エジプト検事総長が死亡、車列狙った爆発
カイロ(CNN) エジプトの国営メディアによると、同国のヒシャム・バラカート検事総長が29日朝、首都カイロ市内の自宅付近で死亡した。
検事総長の車列を狙ったとみられる爆発が起き、ほかに6人の負傷者が出たとされる。
警察は、爆発の原因について詳しいことは分からないと述べた。
エジプトでは2012年6月30日、イスラム組織「ムスリム同胞団」を支持母体とするムルシ前大統領が就任。ちょうど1年後に大規模な反政府デモが起き、前大統領は事実上の軍事クーデターで追放された。
軍部はその後、ムスリム同胞団をテロ組織に指定し、メンバーらを厳しく取り締まってきた。裁判では多数の同胞団指導者らが死刑判決を受けている。
その一方で警官や兵士、判事らを狙ったテロが続発し、数百人が死亡。5月にはシナイ半島で3人の判事が射殺された。
これらのテロではシナイ半島に拠点を置くイスラム過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」系の組織など複数のグループが犯行声明を出したが、ムスリム同胞団は関与を否定している。