宗教施設狙ったテロ続発、死者数十人に ナイジェリア
ナイジェリア中部ジョス(CNN) イスラム過激派「ボコ・ハラム」と政府軍の攻防が続くナイジェリアで、5日から6日にかけて各地の宗教施設などを狙ったテロが相次ぎ、数十人が死亡した。
最も多くの犠牲者が出たのは中部ジョスで、市内2カ所が標的となった。5日夜にまず旅行客らでにぎわう商業施設内のレストランで爆発が発生。目撃者らによると、店内は客で満員だった。施設はイスラム教徒が多く住む地域にある。
その近くで今度はモスク(イスラム教礼拝所)が襲われた。モスクではラマダン(断食月)の説教があり、多くの信者が集まっていた。犯人グループは外の群衆を銃撃した後、モスクにロケット弾を投げ付けたとみられる。
ナイジェリアの緊急対策当局者が6日に発表したところによると、これらの攻撃で少なくとも44人が死亡、47人が負傷した。犯行声明は出ていない。
ジョスはキリスト教徒や伝統宗教の信者が多い同国北部と、イスラム教徒が多数を占める南部との中間に位置し、これまでもボコ・ハラムによるとみられる大規模なテロが発生している。
5日には同国北東部ポティスクムのキリスト教会でも自爆テロがあり、牧師1人と信者4人が死亡した。
また6日には北部カノでのモスク付近で、13歳の少女がベルトに仕掛けていた爆弾が爆発し、本人が死亡した。警察によると、ほかに死傷者はいなかった。
同国では先週も北東部の村がボコ・ハラムに次々と襲われ、150人以上が死亡した。ブハリ大統領は3日、一連の襲撃を強く非難し、ボコ・ハラムの撲滅を改めて約束していた。