オバマ氏、対ＩＳＩＳ作戦は「長期戦に」　増派は否定

ワシントン（ＣＮＮ） オバマ米大統領は６日、過激派組織「イラク・シリア・イスラム国（ＩＳＩＳ）」に対する軍事作戦について「長期戦になる」との見通しを示した。

オバマ大統領は国防総省での会見で、米軍主導の有志連合がこれまでにイラクやシリア、さらには北アフリカでＩＳＩＳに対する空爆を計５０００回以上実施していると説明。イラクでは西部ラマディの陥落を受け、同国政府が改めて反撃を強めていると述べた。

そのうえで「これは簡単に終わる作戦ではない。ＩＳＩＳは状況に応じてすばしこく出方を変えてくる」と強調した。

また、有志連合側はＩＳＩＳが持つ金銭的、人的資源の「核心部」を狙っていると語り、米財務省でテロ・金融犯罪を担当する次官人事の承認を議会に求めた。

大統領は、イラクやシリアの各地で米軍の訓練を受けた部隊が成果を出していると述べる一方、米軍部隊を増派する予定はないと言明。対ＩＳＩＳ作戦では現地の治安部隊が主導的な役割を果たすべきとの立場を改めて示した。

「中東や北アフリカの各地で我々がすべてを引き受けようとすれば、モグラたたきに追われることになる。予期せぬ事態が続発し、最終的に我々自身の安全が損なわれる結果となるだろう」とも語った。

大統領はさらに、作戦の成功は「学者や聖職者を含むイスラム社会がいかにＩＳＩＳのゆがんだ解釈を拒否し、自分たちの息子や娘たちを勧誘の手からいかに守るか」にかかっていると訴えた。