EU内相会議、12万人の難民割り当て案を可決
(CNN) シリアなど中東や北アフリカからの難民が欧州に押し寄せている問題で、欧州連合(EU)内相会議が22日にベルギー・ブリュッセルで開かれ、12万人の難民受け入れを加盟国に割り当てる案を賛成多数で可決した。23日にはEU首脳会議で同案について協議する。
関係者によると、内相会議の採決ではルーマニア、チェコ、スロバキア、ハンガリーの4カ国が割り当て案に反対したが、この4カ国にも受け入れが義務付けられる。フィンランドは棄権した。
難民の流入は続いており、クロアチア(人口約440万人)の内務省は22日、過去12時間だけで2400人が到着し、これまでに約3万4900人の入国を許可したと発表した。難民は同国を経由して別の国を目指している。
各国では不安も広がっている。ドイツ治安当局のトップは22日、国内のイスラム強硬派が難民や移民から支持者をスカウトする恐れがあると見て、警戒を強めていることを明らかにした。
国際移住機関(IOM)によると、海を渡って欧州に入った難民は今年1月以来で既に43万人を超え、2014年の1年間で到着した人数の2倍に上っている。