ロシア軍機、トルコ領空を侵犯 「ミス」と説明
(CNN) トルコ外務省は5日、ロシア軍機が3日に同国領空を侵犯したため、ロシア大使を呼んで強く抗議したことを明らかにした。外務省は声明で「不測の事態となった場合、責任はロシアにある」と警告した。
ロシア軍機はトルコ南部ハタイ県のヤイラダギ上空に侵入した。近くをパトロールしていたトルコ空軍機2機が対応したところ、シリア側へ出ていったという。
ロシア国防省の報道官は報道陣の前で、悪意はなかったと主張。「気象条件が悪かったのが原因だ」と説明した。
トルコのアナトリア通信によると、同国のダウトオール首相は5日、国内テレビ局とのインタビューで、ロシアの領空侵犯は「ミス」だったようだと述べた。
首相によれば、トルコ外相がロシアのラブロフ外相に連絡し、再発を防止すべきだと申し入れた。ロシア側からは5日朝、ミスが招いた出来事であり、今後は繰り返さないとする連絡があったという。
ダウトオール首相は「領空侵犯したのがだれであろうと、友好的な姿勢で警告を発するという我が国の規定は明確だ。ロシアとの間で緊張が高まっているわけではない」と強調した。
だが北大西洋条約機構(NATO)は5日の声明で、ロシアが最近、シリア内外で「危険な軍事活動」を始めたとの懸念を表明。ロシア軍の戦闘機スホイ30と同24が3、4日の両日にわたり、トルコ領空を侵犯したと述べた。