ロシア軍機、トルコ領空を侵犯 「ミス」と説明
NATOのストルテンベルグ事務総長は声明で、領空侵犯は「容認できない」と非難し、ロシアに対してNATOとの緊張を高める行為を避けるよう呼び掛けた。
一方ロシアの国営スプートニク通信は、領空侵犯という「偶然」の出来事をめぐって米国が「大騒ぎ」していると批判した。
トルコとロシアはシリア情勢への対応をめぐって対立している。トルコは米国などと同様、紛争を終わらせるにはシリアのアサド大統領が退陣する必要があるとの立場。一方でロシアはアサド政権を支援し、同政権が戦う過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」に対して空爆を開始した。
ロシア国防省が5日に発表したところによると、ロシア軍機は同日までの24時間に、シリア各地でISISの指令本部、通信施設、訓練キャンプ、弾薬庫や大砲、車両など9カ所の標的を破壊した。
米軍主導の有志連合も、シリアとイラクでISISへの空爆作戦を展開してきた。ロシアの空爆に対しては、民間人やシリア反体制派が標的になっていると批判している。
ロシアのラブロフ外相が5日、モスクワでの記者会見で語ったところによると、米国とロシアは高官レベルの会合で、シリアで不測の事態が発生しないよう協力することで合意に達したという。