中国、米軍艦の航行を強く非難 南シナ海の人工島
こうした姿勢に対し、中国外務省の報道官は「我々が自国の領内で行う合理的で正当、合法的な活動について、どこかの国が干渉したり妨害したりできると考えているなら、そのような幻想は捨てることを勧める」「関係国が強引に地域情勢を緊張させ、わざわざ問題を起こそうとするなら、中国は関連能力の強化を急がざるを得なくなるかもしれない。米国にはこのような自業自得を避けるよう忠告する」と語った。
中国軍の報道官もまた、米国の行動を「航行の自由の乱用」と呼んで批判し、それによって中国の領有権や安全、地域の安定が脅かされたとの認識を示した。
ただ南シナ海での中国の振る舞いに警戒心を抱いてきた周辺諸国は、米国の動きを歓迎しているようだ。
オーストラリアは、全ての国に南シナ海を航行する権利があるとの立場を「強く支持する」と表明した。
台湾は南沙(スプラトリー)諸島における中国の領有権を改めて否定し、平和的解決へ向けた対話を呼び掛けている。
今後の展開について、デニス・ブレア元米太平洋軍司令官はCNNに、事態がさらに悪化するとの懸念は抱いていないと述べた。ブレア氏によれば「中国も米国も、この問題が相手との紛争レベルを上げる理由にはなり得ないことを認識している」という。