ロシア外務省、アサド大統領の退陣容認も 「国民が決める」
(CNN) シリアのアサド大統領を支持してきたロシアの外務省報道官が3日、誰を大統領にするかはシリア国民が決めるべきだと発言した。国営スプートニク通信が伝えた。
ロシア外務省のザハロワ報道官はアサド大統領の去就について、それが誰であれ、大統領を選ぶのは国民だとしたうえで、「我々はアサド大統領が辞任すべきだとも、とどまるべきだとも言っていない」と強調した。
これに先立ちオーストリアのウィーンで開かれたシリア情勢を巡る外相級会合では、米国がアサド大統領退陣への道筋を付けるべきだと主張、選挙前にアサド大統領から暫定政府へ権限を移譲するよう要求した。
これに対してアサド大統領退陣の時期や、退陣させるべきかどうかについても異論が出され、協議は一時的に中断している。
ザハロワ報道官は、ロシアが交渉の条件としてアサド大統領の留任を要求したことはないと強調した。2週間以内に再開される会合では、テロ指定についての合意も必要だと指摘。過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」のほかに、どの組織をテロ組織とみなすかについて、関係国の一致した見解が必要だと述べている。